2024.06.11

経営スキルとしてのWSD(ワークショップデザイン)(仮説)

2024年は年初に立てた活動目標の中に、久しぶりにきちんと理論を体系立てて、ある一定期間の時間をかけながら、学びの場に身を置いて経営者としてのアップデートをしようということを定めました。

 

そんなこともあってこの4月末からスタートしたのが青山学院大学社会情報学部が開催しているワークショップデザインプログラムに参加をしています。

 

青学のWEBサイトの説明をそのままお借りすると、

 

ワークショップデザイナー(WSD)とは、「コミュニケーションの場づくりの専門家」です。

コミュニケーションを基盤とした参加体験型活動プログラム(ワークショップ)の、企画運営を専門として行うことができる人です。会社組織、医療、福祉、教育現場、地域コミュニティ、アートなどさまざまな、コミュニケーションを必要とする現場でその専門性が求められています。

 

ということです。

 

元々このプログラムへの参加を考えた動機としては、

 

●当社が人材育成・組織開発事業に取り組む中で、人材育成の手法としてワークショップ形式の場の展開をしていますが、その自社が展開するワークショップのレベルをあげること、理論的背景をきちんと持つことや、デザインスキルを投入することで、実施するワークショップの有用性をよりあげていきたいということ。

 

●「ワークショップ」ということに注目し、一定の時間・お金を掛けて学びに来る人たちとつながりたいということ。

 

共に学ぶ仲間が、大人になってからの友達という貴重な存在となり得るので、単純にそんな期待もあり。

 
 

でした。

 
 

また、NOKIOOは“学ぶ”というテーマを真ん中に置いたコミュニティーをいくつも運営していますので、その中にワークショップデザイン要素を持ち込みたいと思ったのも動機の一つです。

 

例えば、「金曜日のGarage」(浜松市内のThe Garage for Startups。当社オフィスも入っています)は、浜松地域の社会人が、会社の枠を超えて、一緒に「学び」を普段の仕事の課題解決に繋げています。

 

「未来型ワーク企業経営者勉強会」は、地域中小企業の経営者が、これからの経営を考え、共通の書籍を元に自社の経営経験や課題に向き合って議論する場です。

その他、非定期に行っている越境学習のコミュニティーがあります。参加者の学びを最大化するためには、ファシリテーターでもある私の場づくりや、「問い」の設定が重要であることを認識しており、そのスキルを高めたいと考えています。

 

 

ということで、

 

●自分のお友達作りをしたい

●自分(自社)の活動・事業の精度をあげたい

 

ということが当初の動機でしたが、プログラム説明会に参加し、ワークショップデザインの意味するところや目的を知る中で、そして実際のプログラムが始まりクラスメートと議論をする中で言語化されてきたのが、



 

「ワークショップデザインスキルは、これからの経営者に必要な一つのデザインスキルである」

 

と言えるかもしれない‥‥という認識が芽生えました。

 

経営とWSD(ワークショップデザイン)がどうつながっているかを受講が終わるころには、もっと明確に説明ができるといいのですが。

 

NOKIOOが、この10年間でWEBから人材育成・組織開発へ事業転換する過程の裏側で、組織のワークスタイル・カルチャー・マネジメントスタイルの変革に経営者としてエネルギーを注いでいたのは、言葉を換えると、会社の中にワークショップデザインをしてきたとも言えるのではないか?と思い始めました。

 

 

長い社歴や、確立された事業基盤がない中、新たにベンチャー的な事業開発に取り組んでいく際は、会社メンバーの多様性や、それぞれのバックグラウンド、現場で見ていることを対話しました。

イシューを特定し、議論し、事業開発を行い、会社組織を創り上げていくフェーズがあり、まさにそんなフェーズをずっと繰り返してきています。

 
 

常々考えていることは、自分自身の中にも正解がない中で、いかに組織内からアイデアや、組織内で深く合意された納得解を創発的に生み出し、組織行動を作っていくかということです。日々のマネジメントにおけるコミュニケーション、そのためのミーティングの場が、言い換えればワークショップのようなものなのだろうと感じています。 

 

 

振り返ると何か参考にするものがあったわけではないですが、当時の核になるチームメンバーと一緒に会社の将来ビジョンを創造してみたいと思い、模造紙とポストイットを引っ張り出してきてNOKIOOビジョンミーティングをやったことも、それこそワークショップであったし、

  

全メンバーを巻き込んで会社の将来のカタチを創造してみようということで、レゴブロックをメルカリで大量に買ってきて、「戦略を形にする思考術: レゴ(R)シリアスプレイ(R)で組織はよみがえる」という本を参考に、配布するレゴを選定したり、イメージワークのためにGoogle写真検索で大量の写真を持ってきてワークマテリアルとして準備したり、当日のワークをどうやってやるかを考えて、上手くいくだろうか白けないだろうか、を心配しつつ夜中のオフィスで準備していたが、まさにここでやっていたのがワークショップデザインであったと思います。

 

 

当時は「ワークショップデザイン」というキーワードも知らなければ、そういう体系化されたデザインスキル・理論も知らなかったから、フレームもない中で自分で当日のプログラムの展開を考え、それをやってもらうためのイントロダクションをどうするか?どういう説明をすると納得感をもって場に参加してもらえるか?どんな時間配分が良くて、先に模造紙にフレームを書いた方がいいのか?そこからその場でやった方がいいのか?

正解はなく、当日のワークがどんな展開になるだろうか?みんな一生懸命やってくれるか?ワークの後の空気感はどんな感じになるか?それがチームにビジョンと創造性を与えるのだろうか?そのような心配もしながら、ハラハラする準備が楽しくてエネルギーを注いでいたことを思い出します。

 

その後も、事業の種が見えてきたところでリーンキャンバスを作るワークや、2021年にはあらためて会社のブランドを再定義するコーポレートブランディングプロジェクトをワークショップ形式でやったり、振り返ると「対話と創造の場をつくり、一人では生み出せないチームでやるからこそ生まれる足掛けの場」を作ってきたわけなので、間違いなく経営手法としてワークショップデザインをしてきたと言えると思っています。



 

青山学院大学ワークショップデザインプログラムは8月頭まで。修了したころには、浜松(のみならず)のあちこちでワークショップデザインスキルの実践の場づくりをして、トライアルワークショップを開いているかもしれません。遊びに来てください。