2018.03.06

見えないもののために時間とお金をかけられるか

僕のブログで書いていること、その元ネタ、きっかけは、会う人会う人にいろんな貴重なお話をいただいたり、気づきをいただき、壁打ちをしていただき、その中で自分の中に作られてきた考え方を言語化して発信しています。
 
ということで、皆様にいいインプットをいただていて感謝です。
 
 
見えるものに価値のある時代から、見えないものが価値をもつ時代に変わってきました。
 
 
「社会関係資本」
「評判資本」
 
 
この資本はどちらも目に見えず、そして会社のB/Sにも資産としては計上されてきません。
 
この2月にいい言葉2つと、素晴らしい気づきをいただきました。
 
まず言葉1つ目の「社会関係資本」は2月末に浜松にお越しになられた池田亮平さんのセミナーの中で出てきた言葉。池田さんは生命保険会社にお勤めで、僕と小田木さん向けに「これからのお金のはなし」というテーマで2時間ほどの体験セミナーを展開してくださいました。
 
 
※この日はちょうど静岡県から「子育てに優しい企業」知事褒状をいただきましたので、それも一緒にパチリ。
 
 
前半はライフプランに基づくお金と保険(万一の保障と保険のはなし)。池田さんのセミナーの特徴的なのは後半で、後半は非金銭的な将来への備えといったお話。保険屋さんなのに「これからはお金よりも大事なものがある!」と。(笑)
 
その中で出てきたのが「社会関係資本」。これまでに自分が生きてきた中で培ってきた人脈、ネットワーク、大事な友人、ビジネスパートナー。こうした“つながり”が、これからの不確実な時代、大きく世の中の仕組みや構造が変わる中で大事になってくるということ。いろんな山・谷がある人生の中で、谷の時にお金以上に頼れるもの。そうした資本を作っていくための投資をしていますか?という話でした。まったくもってagree!超大事でして・・・、僕の感覚としては自分の大切なネットワーク、人脈をきちんとコストをかけてでもメンテナンス、維持・向上させていくという感覚。
これって時間もお金も使っても、目に見えるもので形が残ったりしていくものではないから、いかにこの社会関係資本を大切だと思うかによって、その行動は変わってきますよね。
 
 
「評判資本」は、この2月にCFOの大倉さんと決算報告で金融機関に訪問している中で出てきた言葉。NOKIOOにとっての昨期(第7期)は、第二創業の初年度という位置付けで、経営チームを新しく組成し、メンバーも半分以上が入れ替わり、そして、新生NOKIOOを認知してもらうために、昨春から一生懸命、広報・PR活動をしてきた。短期的な売上には直結しなくともメディア、行政、地域社会をはじめとしたステークホルダーに、自分たちの考え方・ビジョンと方向性と具体的活動を発信し、その見ている先をご理解いただくことに相当力を注いできた。お陰様で、新聞、テレビ、各種冊子、WEBメディアなどに取り上げていただき、行政からの表彰や講演会での講話機会などをいただくなど、「評判を獲得する、評判を上げる」ことにつながりつつある。
 
これも、ここに投じているパワー・時間は結局コストではあるが、その結果は目に見えるもので形に残ったりしていくものではないから、そこに何かを見ていないと活動し続けられない。これも目に見えない資産を作っているという感覚を持てるかどうかである。
 
こうした「社会関係資本」や「評判資本」が、将来、自分たちの活動を広げ、結果的に収益に返ってくることを信じられるか、見えないものの価値を感じれるかどうかはとても大事。
 
 
発展途上のベンチャー企業だから、メンバーの皆さんには(目に見える)金銭的報酬で今の今に十分報いることは難しいけど、NOKIOOでこういう将来のためになる自分の資産作りをしているという思いで、「社会関係資本」や「評判資本」づくりをしていってもらいたいし、そのためのフィールドはどんどん作っていきたいと思う。
 
 
そして、最近取り組んでいるキャンピングオフィスをはじめとしたワークスタイルもここに通じる話。
目に見えない資産である「メンバー同士の信頼関係」。この目に見えない、定量的に計ることのできないもの、B/Sにものってこないもの(笑)に、投資ができるかどうか。
 
※キャンピングオフィスでブレストカードでブレストを興じるメンバーです!
 
 
これからの組織にとって「メンバー同士の信頼関係」は、時代が資本集約型のビジネスから、知識集約型のビジネス中心に変化させざるを得ない背景において組織の大前提となるものだと思う。
資本集約型ビジネスの時代には、稼ぐために工場・機械・装置といった固定資産投資をしたでしょう、これから知識集約型ビジネスの時代になるにあたって何に投資をするのか?
 
見えない「メンバー同士の信頼関係」を強くするための取り組みに投資をするのです。その一つの方法がキャンピングオフィスを活用した組織づくり、メンバーとの交流の時間なのです。
 
※これは、2月中旬に荒れ狂う伊勢湾を高速船で渡る直前にヤマハ発動機の木村君との対話の中から生まれた理解です。ありがとう。
 
 
こうした見えないものを見るセンスがこれからは問われますね。