2024.03.09

他人の課題解決を勝手に気負って、対話の場を億劫にしない

先日、夜スクラにゲストとしてお呼びいただき、平日の仕事が終わった金曜日21時半から、スクラ受講中・修了後の皆さんとワイワイと対話をしてきました。

 
 

 

夜スクラとは、NOKIOOが運営するスクラ(Schoola)の受講生・修了生が、クラス外で引き続き集まり、一緒に様々なことを語り、学ぶコミュニティー学習の場です。

元々は夜スクラは、私たちスクラのサービス提供側が運営をしていましたが、現在は修了生のメンバーが運営チームを作り、自主企画で運営をしてくれています。

 
 

今回ありがたいことに運営チームから、ゲストで遊びに来てくれないかというお話をいただき、喜んで参加をさせていただきました。



 

さて、今回の夜スクラで掲げられていた内容は

 

・「対話」について考える対話の場にしましょう

・小川さんに日々のモヤモヤ、課題を投げかけて解決のヒントを得よう


といった内容でした。


いよいよ場がはじまる中で、少し自分の感情の置き所に対する違和感に気づいたのですが。

 

それは参加の皆さんがリアリティーのある日々の課題やモヤモヤ、不安などをチェックインの近況交換グループセッションであげていき、それらに対して全体セッションで僕がお答え(回答)していくということに対しての自分自身の捉え方の部分で、僕のモードが「そのモヤモヤや課題を解決してあげよう」という状態にになっていたことでした。

 

場の序盤で自分が感じていた小さな違和感はそこにあったことに気づき、

 

 

それこそ今日のこの場は対話の場なので、対話モードという前提で参加しますね。

僕は皆さんの課題をダイレクトに解決してあげることはできないですよね。それぞれのモヤモヤ、課題に対して道筋を付け、解決していくのは、それぞれご自身なので、それに関連するかもしれないヒントや、一見遠いかもしれないけど、ご自身の解釈・力で引き寄せることができるかもしれないような話をしますね。

 

 

と前置きをしてお話をさせてもらいました。

ということで、出てきたテーマや話題についての周辺情報や関連するかもしれない僕の体験談、組織マネジメント上で取り組んでること、意識していることを「語る」モードで場を作っていく正に対話をする夜スクラの場が作れたのではないかなと思っています。

 

 

こんな話もしましたね。

NOKIOOでは、以前は同じメンバーが集まってコミュニケーションをする場ではあるが、その場に対して付けている呼称をあえて変える(「●●ミーティング」と「●●トーク」)ことをしていたことがあったと。

 
 

例えば「リーダーミーティング」は、各チームリーダーが集まって、チーム横断的な課題を解決するための議論の場。

アジェンダを設定し、問いを明確にし、それを解くための前提条件や与件を明らかにして解決していく場として設定をしますが、「リーダートーク」はアジェンダ無しでその名の通りおしゃべりをする場。

こんなことがあったんだよね、そこからこういうことを感じた、こういう意味があるように思った、、というように、とにかく思ったことを感じたこと、気にかかっていることを話し、そこからお互いに感じたことをキャッチボールする感じです。

今は、これがわざわざ場を分けなくてもできるようになってきたので、NOKIOOの経営ミーティングの前半1/3はトークモード。それが終わったら予め用意していたアジェンダに基づいたディスカッションモードに入っていく、そんなやり方をしていますという話も展開させてもらいました。


 
 

その他にも、「スクラで学んでいることは速筋的なものか、遅筋的なものなのか」、や「NOKIOOではMVVよりも随分前に先にWayが作られた」ということ。

 
 

など、皆さんの個々人が抱えているモヤモヤや課題にダイレクトに答えを出そうとするのではなく、関係するかもしれないという観点で話をさせてもらったので、後は受け取った皆さんが、ご自身のテーマに引き寄せて役立ててくれればよいと思います。


さて、最近は1on1や対話に対する課題を数多くお聞きしますが、対話の場に向かう時のスタンスとして「相手の課題を自分が問いてあげようとしない」という事が大事ではないか、という事です。そう考え始めた途端に、課題を解かねば、正解を出さねば、というプレッシャーが自分にかかりはじめて、その場が解決モードになり、対話ではなくなってしまう。

上手く解決に導けるかどうか、、という心境になり、場に対してのプレッシャーを感じ始めて場に立つことに対しての億劫さや、構えが生まれてしまい、本来相手との楽しい時間である対話が難しい場になってしまう。

そんなことに自分自身もまだまだ対話の場を目の前にして陥るかもしれない、そんなことに気づき、その場でモードを戻すことができる機会でした。


今回の夜スクラでは、こうした自身の対話の場に向かう際の気持ちの在り方の変化への気づきと、

 

金曜の夜に、自分の仕事を少しでも良くしたい思いで集まって語って、対話して、気づいて、悩んで、、、の参加者の皆さんの姿が何とも応援したくなる、そんな場でした。

 

皆さんそうやって真剣に向き合ってるのだから間違いなく遅筋が鍛えられていて、時間差でその成果を感じられるから、焦らずその時を待とう!そんなことを最後にお伝えさせてもらいました。



 

さてここ最近は当社のお客様に対ししても、組織業内に対話を浸透させていくための取り組みもしています。

こちら株式会社ブリヂストン様の事例

ウェルビーイング施策としての「ななめ1on1」を組織に導入していくにあたっての、対話トレーニングをご支援させてもらいました。

 


そして、今週は1on1をテーマにした毎月恒例の「90分腹落ちセミナー」を実施します。

「陥りがちな誤解から紐解く「1on1をチームで機能させる3つのアプローチ」」というテーマで株式会社ZOZOで人材開発・組織開発を担当されている小金蔵人さんをゲストにお招きして1on1をチームで機能させるためのポイントを参加の皆さんとインタラクティブなやり取りで考えていきます。ぜひご参加ください。