2020.05.10
オンライン時代のチームの文化づくり
4月1日からNOKIOOの原則在宅勤務が始まり早1か月強。創業時から「ノキオスタイル」としてワークスタイルの進化とそれに合わせたメンバーのオンラインワークスキルは鍛えてきたつもりなので、業務遂行上はほぼ支障ないとみている。
むしろ、ビジネスパートナーやクライアントなどの外も巻き込み、これまでのアナログ、対面優先主義が崩れ始めていて、社内から上がっている声としては、より効率的に働きやすくなっていると理解している。学校や保育園の休校、登園自粛による在宅環境が難しいのはそれはそれで理解してるけどね。(これについてはこれで持論あるけど、それはまたの機会に)
このNOKIOOらしい働き方「ノキオスタイル」を作ってきた過程で、とても重要視してたし、気を使ってきたのがチームの文化だ。相手が物理的に見えない中では細かい指示やルールで縛ることはナンセンスで、個々の活動や判断は個々に委ねていくけど、それでも様々な判断機軸は必要で、それが会社の規範や文化に依ってくるから。
ゴールデンウィーク中に読んだ書籍「WHO YOU ARE 君の行動と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる」でチーム文化の重要性と、歴史的な指導者がどのように最強文化を作ってきたか、そこから学べることや、文化づくりにおけるリーダーシップの在り方が書かれていて、この本が最近読んだ色んな本の中では結構ヒットであり、チーム文化についてこの1週間ほどよく考えるし、今のオンラインワーク時代にどうやって物理的に離れているメンバーと良き文化を作っていくのだろうか?これからのオンライン時代のチーム文化づくりの肝は何なのだろうか?ということを考えている。
さっきの社員の「効率的に働きやすい」という声は、大枠の決まった業務を遂行していくうえでの声であって、これから中長期的視点でのメンバー理解、雑談からのアイデア創出、チームの雰囲気づくり、ちょっと調子悪いメンバーの存在の認知や皆でのフォロー、こんなこともNOKIOOでもこれから課題になってくると思う。
昨日行った対話型の社内研修を経験してみて、これがチーム文化の形成と、こうしたオンラインワークにおける中長期視点の課題に対して一つの手法になるだろうと思ったので、それを今回は紹介をしておきたい。
2020年5月9日の土曜日。
この日は年に数回ある土曜出勤日。通常は有給を奨励したり、自身の作業や思考に没頭できる日としてメンバーに好きなようにこの日を使ってもらっているが、今回は自分たちが対外的教育サービスとして育休スクラなどで提供している教育研修を社内教育として行った。講師は鉄板の小田木朝子さん。
テーマは「オンライン仕事術」と「ヘルプシーキング行動力」
・オンラインでチームメンバーと協働をしていくうえで大事にしたいこと。
・「オンライン仕事術」をどう磨くか?その前提となる相手の信頼を得、良きパートナーとなるとはどういうことか?
・基本の仕事術「仕事の5つの要素」である
①目的
②材料(インプット)
③成果物
④関係者
⑤効率
とは何でそれらをおさえたり、メンバーや会社と共有できているか
・タスク管理術 工程管理と細分化
・ヘルプシーキング行動力とは何か
・なぜ困った時に周囲に助けを求められないのか?
・周囲に助けを求められるようにするために普段から心がけておくことは?
など、オンラインワークを前提としてチームとして機能していくために、もう一度考え直したい基本の仕事の仕方、連携の仕方について参加メンバーと一緒に考える時間となった。
ここ1か月はオンラインミーティングで常々顔を合わせてるとは言え、普段のオンラインミーティングは業務遂行型のミーティングであるため、あらかじめ用意されたアジェンダにそって効率よく進められるタイプのミーティング。
今回の社内研修のような答えのない、それぞれの考えや課題感をすり合わせたり、共通理解をしたり、同じ課題に対してアプローチを一緒に考えたりする場を持てたのは非常に有意義だったと感じた。研修の第一の目的である「メンバーの個々の仕事力を高める」ことはもちろん大事だが、こういう対話型のオンライン社内研修を通じて、雑談に近い会話も作る中で考えを合わせて、こういったものの集合体がオンラインで働くチームの共通認識⇒規範になっていくのだろうと思う。
一方でチームリーダー(経営者)がオンラインチームに対してどうやって最強文化を作るように介入をしたり、働きかけができるのか、これはまだまだ模索中なのが正直なところだ。
原則在宅ワークを開始した4月1日から毎朝「社長ラジオ」として、5-8分程度の僕の声を届けているのも、こうした課題感に対してのアプローチとしてどうだろうか?という意味もある。会社の文化を作るのは時間もかかるし、手法も一つではない。いろいろ試行しながらオンライン時代に機能するよいチーム文化を作っていきたい。