2017.03.31
言葉力
言葉を磨くこと。言葉にこだわりをもつこと。言葉の選択肢を増やすこと。
過去には
「経営者の唯一の武器は「言葉」」
と教えられたこともある。
以前から一度お伺いしたかった面白法人カヤック様。WEB業界においては知らない人はいないと言ってもいいくらい、尖がってて、何かと面白トピックを世の中に提供している「面白い」会社。でも当然のことながら仕事とアウトプットと戦略に超真剣だし、一流。
社長の柳澤さんに直接お会いしたのは2015年の7月にほんのちょっとだったけど、どうしてもカヤックの方にお話を伺いたいと、ある方にカヤック様のどなたかを紹介いただけないかとお願いしたところ、なんと柳澤さんをご紹介いただきました。
ということで、NOKIOOの取締役CMOの中原と、この4月より取締役CFOとなる大倉と一緒に横浜展望オフィスを訪問してきました。
僕の関心事としては
受託アプリケーション開発中心、WEBデザイナー・ディレクター・プログラマーが中心の組織をいかにIPOできるレベルの組織に仕立てていくのかという組織開発の観点や、受託ビジネスから自社ビジネスを生んでく上での難しさ、その過程でのファイナンスをどうやってきたか、などなど。
これからのNOKIOOにも通じる話が多くあるだろうと思っていたのと、
「事業戦略より組織戦略」と言い切るところに共感していて、会社をどう作っていく、どうやってよいカルチャーを作っていくのかのヒントがつかめればと思っていた。
組織内にきっとクリエイティブを生むプロセスや仕組みが、計算されて取り込まれているのだろうと思っていて、きっとカヤックさんの社内の面白い取り組みや社内制度もそうしたある思想の元につくられているのだろうと理解しているので、その辺の組織づくりと根本の思想についてもうかがいたいなあ、と。
という関心事を胸に、楽しみに訪問。横浜ランドマークタワーの見える打ち合わせスペースで小一時間お時間をいただいた。、
今の自分に最も大事だと思ったのは、
『言葉を磨くこと。言葉にこだわりをもつこと。言葉の選択肢を増やすこと。』
ここ最近の課題感や考えていたことと相まって、このことの重要性とまだまだリーダーとしてビジョンを語ったり、メンバーと大きいことも小さいことも共有して共感を作るには言葉力の能力不足を感じた。
柳澤さんは考えていること、大切にすることをうまく表現することにこだわり続けてきた。だから社内にコピー部を作ったり、自身もブログを書き続ることで試行錯誤したり、会社の文化としてブレスト文化を大事にしてきた。
ブレストは多くの言葉を引き出して、いろんな言葉を出し、自分にとってフィットする言葉をチョイスしていくための手法でもあるけど、それはごく一部の機能であって、これ自体はフラットな組織、クリエイティブな組織を作っていく
「文化づくりの黄金律(柳澤さん談)」
とのことだった。
事前にこの本を読んで、カヤック様のブレストにこだわる姿勢は知ってはいたが、会社を発展させるよき文化をつくるための「ブレスト」という位置づけについて、その結果であるカヤック様の活動や社内制度を見ると、確かにその位置づけであることが感じられる。
多くの面白い社内制度は安直に形だけのマネは考えていないけど、確かにブレストに端を発するような文化は今のNOKIOOにもとても重要だと感じた。
僕の最近のテーマは、自分にとっての「楽しい」を、メンバーに共感されるレベル感で表現をすること。「小川さん、会社の話、将来の話をしている時って楽しそうね」って最近よく言われるが、「楽しい」という表現が本人としては実はしっくりこない。僕にとってのその時の感情は「楽しい」ではなくて、もっと表現の異なる感情だと思うのだけれど、それってどんな感情なのかをもう3段掘り下げた表現にできれば、もっと共感の輪が広がるのではないかと思う。
今度は、もっとテーマを絞って新規事業のテーマも決まり、プロトタイプが走り始めたようなタイミングで再度柳澤さんにお話を伺いたいと思う。
まだまだ駆け出しベンチャー企業に対して、真摯に多くのお話をいただいた柳澤社長。そしてこの機会を作っていただいた先生に感謝感謝です。