2020.04.11
アフターコロナの次世代人材育成に向けて オンライン・双方向の新入社員研修
4月7,9日とフルオンライン合同企業新入社員研修を実施しました。
僕も研修プログラムの中の「論理思考」セッションの講師を受け持ちましたが、この研修は自信をもって、社会の在り方や働き方が加速度的に変わるアフターコロナ時代に活躍する人材を作るきっかけになると思っています。
元々の発端はコロナウイルスの影響により4月頭に予定されていた浜松商工会議所の合同企業新入社員研修会や地域金融機関主催の同様の研修会が中止になる中で、対応に困っている地方中小企業の人材育成の受け皿になれればという思いでしたが。
今回のフルオンライン・双方向の研修形式と僕らの用意した研修コンテンツが次世代人材育成となると考える理由は以下です。
(フルオンラインで合同企業での受講環境)
●フルオンラインによる研修をみっちり2日間やることによって、オンラインツールを使って学ぶこと、講師や受講者間でコミュニケーションをとる世界観を体感できる。この感覚値はそのままオンラインワーク(テレワーク、在宅ワーク)に持ち込める
●オンライン環境でスムーズにコミュニケーションをとるための基本所作や環境面でのポイントが理解できる(PC操作やイヤホン、マイク、オンライン参加環境など)
●チャットや共同編集ツールの利用を通じて、音声コミュニケーションを補足するものを状況によって使いこなす力が身につく
●他の会社の人と一緒に学び、議論することで閉じた会社の中で問題解決するのではなくて、他者(他社)とつながりコラボレーションする感覚をもてる
(提供研修コンテンツ)
●人生100年時代という前提に基づいて、自身のこれからの働き方をどう考えるか。
●1人1人が主体性を持ってバリューを発揮していくことが求められていること。その背景や、そうなってくることによる会社と個人の関係性について
●エンプロイアビリティ(雇われる力)を身につけるために大事な「信頼関係構築」「自己成長へのコミット」
●基本の仕事術 ~ 時間・タスク管理術、仕事のプロセス分解の仕方、生産性高く仕事を進めるうえでの5つの要素について
●考える力の養成 ~ なぜ「考える力」「考え抜く力」がこれからの仕事の上で必須か
●論理思考の基礎
●もちろん社会人としての基本のマナー研修も
前者のフルオンラインコミュニケーションによって学びを進めることは、僕らNOKIOOが創業以来そういうスタイルの働き方で会社を運営してきたことで、こういうスタイルをやり得ることがコミュニケーションのスピードを速め、メンバーの時間的・場所的制約にとらわれずに協働できることを体感してきた中で作ってきたノウハウ。
後者はそういうオンラインの環境や体制を作っても、いざそれを使う人間の中身がバージョンアップされていないと環境や体制に翻弄されて、うまくワークしないことを体験してきて、その状況をどうやって超えていくかを組織として試行錯誤しながら、僕も経営メンバーも含めすべてのメンバーの中身(思考)のアップデートをしてきた経験に依るもの。
このハードとソフト(ハード:環境・ツール・ツールを使いこなすスキル、ソフト:ものの考え方マインドセット)の両面の進化が実現できると、一気にオンラインツールの持つ有効性が引き出すことができて成果を大きくしていく感覚です。
なぜNOKIOOがこうしたスタイルの学びの場を提供できるかというと、既に育休スクラ(育児休業中人材のオンラインスクール)の運営経験が合ったり、僕も取締役の小田木朝子さんもグロービス経営大学院のMBAをフルオンライン・双方向形式でのクラスを3年間経験し、学びきって卒業をし、オンラインの学びの場を通じて先の前者・後者の実力をつけるという経験をした来たことが大きいと思います。
そしてなぜこれをNOKIOOがやるかと言うと、地方企業の働き方が遅れてしまい、優秀な人材にとって働く場としての魅力度が相対的に首都圏と比べ落ちてきてしまっているかというと、原因の一端に、こうした思考のトレーニングや新しいやり方・モノの考え方に触れる機会が地方企業にとって圧倒的に足りてなかったからだと思っているからです。
さて、今回の研修会で実施したプログラムは以下の内容です。
≪Day1≫
No. | カリキュラム | 主な内容 |
1-1. | オリエンテーション | ・当研修プログラムの趣旨、オンラインで学ぶスキルの習得について ・研修スケジュールおよび進め方 ・オンライン会議ツールZOOMの操作ガイド ・チェックイン(参加者自己紹介) |
1-2. | 基本のマナー研修 ~プロのマナー講師が教える立ち居振る舞い~ |
・基本のビジネスマナー(マナーとは何か/なぜマナーが必要か/自社について知ること) ・名刺の渡し方、おじぎの種類と実践 ・言葉遣い(若者言葉を正しいビジネス言葉に言い換える) ・第一印象づくり(身だしなみ、姿勢、笑顔等) |
1-3. | 会社で働くということ ~社会人としての心構え~ |
・学生と社会人の違い(社会人になるうえで必ず知っておいて欲しいこと/企業が社員に期待すること、求めること) ・社会に求められるビジネスパーソンの基礎スキルとは(前に踏み出す力/考え抜く力/チームで働く力) ・「雇われる力」を身に着けよう(信頼関係を構築する/成長を目指す/権利を主張し過ぎない) ・雇用契約、就業規則について知ろう |
1-4. | ライフプランから考える人生100年時代の働き方講座 ~金融リテラシーを味方につける~ |
・人生100年におけるライフプランの重要性(ライフプランとは/なぜ重要か) ・人生で必要なお金について知っておこう ・充実した人生を送るうえで、働き続けることの重要性 ・お金の基本リテラシーを高めよう ・自分のライフプランを描こう |
1-5. | リフレクション | ・研修Day1の振り返り ・チェックアウト(研修の自己評価) |
≪Day2≫
No. | カリキュラム | 主な内容 |
2-1. | オリエンテーション | ・チェックイン ・前回の振り返り(グループワーク、発表) ・研修スケジュールおよび進め方 |
2-2. | 基本の仕事術 ~時間とタスクを管理する~ |
・仕事における信頼の4要素(納期/レスポンス/正確性/効率性) ・プロセス別、仕事の進め方(着手前の確認・スケジュール作成/着手中の経過報告・途中確認/納品前チェック) ・タスク管理能力を磨く(細分化/工程設計/ブロック時間管理) ・ビジネスコミュニケーション 実践ワーク |
2-3. | 基本の論理的思考研修 ~漏れなく抜けなく考える方法~ |
・論理的意思決定とは ・論理的思考の基本形(論理の三角形) ・ケーススタディ(グループワーク) ・so what? Why? True? ・論理的思考を仕事で使うシーン |
2-4. | 基本のキャリア研修 ~変化に柔軟で成長できる人材になる~ |
・ひとりひとりが主体的に考えることを求められる時代へ ・「働きやすさ」と「働きがい」を考える(グループワーク) ・偶然を機会に変えて成長できる人材になる |
2-5. | リフレクション | ・研修Day2の振り返り、自己評価 ・チェックアウト(今後への抱負) |
受講者の皆さんへ≫
僕はDay2の午後に「論理思考~仕事で使う基本の思考術~」というテーマで講師をさせていただきましたが、皆さんが画面越しに、一生懸命頭の中で「論理の三角形」を展開し、思考のメタ認知をしている姿を見させていただきました。
チャットでのコメントや演習での発表、事後レポートを見させてもらいましたが、これから仕事に対して「悩む」ではなくて「考える」ということの、手法の入り口を身につけてもらったように思っていますので、講師として大変うれしく思っています。
講座の中で私からも小田木さんからも話があったと思いますが、「考える」手法、アプローチは一生ものでこれを身につけているのと、ただ何となく考えている状態、ではこれからの人材としての成長速度が圧倒的に違います。
これからの活躍、期待しています。頑張ってください!!
今回受講いただいたのは浜松地域を中心に静岡、豊橋の会社の新入社員が10人強。3月末に企画を立ち上げて、集客をしての短期間であったため人数は限られましたが、今なお続くコロナウイルスの影響により、今春入社の新卒社員が自宅待機や在宅勤務となっているケースを聞いておりますので、この困難な時代に活き抜き、活躍する人材を育成するためにご要望をいただければ第2弾、3弾や個社対応をしていきたいと思いますのでお問い合わせください。
【参考スライド】
基本の仕事術
~時間とタスクを管理する~
~時間とタスクを管理する~
基本の論理的思考研修
~漏れなく抜けなく考える方法~
~漏れなく抜けなく考える方法~
基本のキャリア研修
~変化に柔軟で成長できる人材になる~
~変化に柔軟で成長できる人材になる~